AI時代だからこそ「人と会って学ぶ」 STOCK-UPがリアルな学び場に参画、学校向け「AI・デジタルリテラシー診断」も無料公開


技術の視点と教育の視点が、ひとつの学び場に
文章の作成、資料のとりまとめ、情報収集、アイデア出し。これまで人が時間をかけてきた仕事の一部を、AIが担えるようになった。オンライン会議や情報共有も以前より手軽になったいま、あえて時間を使って人と会う必要はあるのか。この問いに取り組んでいるのが、IT業界で22年の経験を持つIT鎂株式会社の代表取締役、大家美智子(おおいえ みちこ)さんだ。
ITやデジタル技術の活用を支援してきた大家さんが力を入れている取り組みの一つが、人と人がリアルに集まる学びの場である。この取り組みに、学校現場でキャリア教育・探究学習・生成AIリテラシー教育を行う株式会社STOCK-UPが参画する。技術を活用する立場と、教育現場で人を育てる立場の両社が、AI時代の学びと人材育成について考える機会を提供する。その一環として、学校向けの「AI・デジタルリテラシー診断」が無料公開されるほか、2026年12月2日(水)には東京・品川でリアルイベントが開催される。
出発点にあるのは、技術が進歩しても、それを使う人間が自動的に適切な判断をできるようになるわけではないという問題意識だ。AIが作った文章には、正しそうに見えても事実と異なる内容が含まれている可能性がある。SNSで届いた知人からのように見える連絡も、本人が送ったものとは限らない。こうした判断を学ぶ機会は学校の中だけで十分なのか、企業で働く大人はどこで学べばよいのか。IT鎂株式会社では、AIやデジタル技術を学ぶだけでなく、異なる立場の人が出会い、ともに考えるリアルな学びの場を企画しており、今回のイベントもその一つとなる。
STOCK-UPが重視する「技術そのものを理解する学び」
STOCK-UPは神奈川県厚木市を拠点に、学校向けのキャリア教育・探究学習・生成AIリテラシー教育や、企業向けの生成AI研修・人材育成支援などを展開している。代表取締役の久保敬寛氏は、東京学芸大学を卒業後、人材サービス企業で営業・事業運営・経営企画に従事。学校と社会をつなぐ教育の実現を目指し、2025年に同社を設立した。
学校での生成AI教育では、ツールの操作方法にとどまらず、AIの仕組みや特性、誤った情報が生成される理由、個人情報や著作権の取り扱い、社会や仕事への影響なども扱う。今の生徒たちが社会に出る頃には、AIの技術や活用方法も大きく変わっているかもしれない。そのため、特定のツールの使い方を覚えるだけでなく、技術そのものを理解する学びを重視している。キャリア教育や探究学習では、自己理解や職業理解に加えて社会の仕組みを知ることを大切にし、実際の企業や地域の課題を題材にした探究活動などを通じて、学校での学びと社会とのつながりを考える機会をつくっている。同社が掲げるのは「知らない選択肢は、選ぶことができない。」という考え方で、生徒に将来の夢や職業を決めさせるのではなく、知らなかった社会や仕事、価値観に触れて自分の可能性を広げていくことを目指す。今回のイベントにも、この考え方を持って教育現場の視点から参画する。

5テーマ・合計10問で判断を振り返る診断ツール
無料公開される「AI・デジタルリテラシー診断」は、AIやデジタル技術を利用する際の判断を振り返るためのツールだ。例えば、親しい友人から「急いで5,000円を送ってほしい」と連絡が来たとき、学校の公式アカウントを名乗る相手からSNSで確認のためのリンクを開くよう案内されたとき、生成AIで作成したもっともらしい文章を学校の課題としてそのまま提出してよいかを考えるとき、といった場面が例として挙げられている。扱うテーマは次の5つ。
- 親しい人を装った突然の送金依頼
- 学校の公式アカウントを名乗るSNSのDM
- 先生の動画がSNSで拡散された場合の対応
- 生成AIを使ったレポート作成
- ファイルが開かなくなるなど、ランサムウェアが疑われる状況への対応
各テーマ2問、合計10問で構成され、回答内容と対応スピードの2つの観点から評価して結果を点数化する。診断結果はPDF形式で出力でき、学校の授業や研修などで学習者自身の振り返りに活用できる。なお、診断結果は設定された場面への回答に基づく評価であり、利用者の能力全体や実際の緊急時の対応力を保証するものではないとしている。
12月2日、品川で「第5回 AI時代のリアルで集まる学び場&交流会」
IT鎂株式会社は、2026年12月2日(水)に東京・品川で「第5回 AI時代のリアルで集まる学び場&交流会」を開催する。学生・教職員・企業関係者など異なる立場の人が集まり、AIが仕事や学びに関わるようになった時代に、何を学び、どのような力を育てていくのかをテーマに据える。AIの活用事例を知るだけでなく、普段は接点の少ない人たちと対話し、新しい視点を得ることが狙いだ。学校で学ぶ学生、子どもたちを育てる先生、社員を育成する企業の担当者、技術を活用して新しい価値を生み出す人たちと、同じAIというテーマでも立場が違えば見えている課題も異なる。一つの正解を教えるのではなく、互いの経験や考え方を持ち寄り、次の行動につながるヒントを見つける場を目指すという。AIやデジタル技術に詳しい人も、これから学び始めたい人も参加できる。
学校・企業向けに30分のオンライン相談も受付
STOCK-UPでは、学校・企業からのAI活用や人材育成に関する相談も受け付けている。学校・教育委員会向けには、生成AIの仕組みやリスクを学ぶAIリテラシー授業、教員向けの生成AI研修、AIを活用した探究学習・授業設計、社会の仕組みや企業の仕事を学ぶキャリア教育、学校と地域企業をつなぐ探究活動などを支援しており、単発授業だけでなく学校の年間計画に合わせた継続的な支援も相談できる。企業向けには、生成AIの基礎理解から業務活用、若手社員の育成などを支援し、ツールを使えるようになることだけでなく、仕事の目的や成果につながる学びを重視している。相談はまず30分のオンライン相談から受け付けており、研修や授業の実施が決まっていなくても構わないとのこと。現在の取り組みや課題を聞きながら、考えられる進め方を一緒に整理する。
出典:株式会社STOCK-UP












