眠っている労災報告書を自社専用の安全教育動画に 日本建設情報センターが「建設業向け安全衛生動画受託制作」を開始


社内の労災事例やヒヤリハット報告を「再現動画」の教材に
CIC日本建設情報センター(株式会社日本建設情報センター)は、「建設業向け安全衛生動画受託制作」の提供を始めました。安全衛生課や安全管理部に蓄積された労災事例やヒヤリハット報告をもとに、発生状況から再現する動画教材を制作するサービスです。安全大会、災害防止協議会、新人教育でそのまま使える、その会社だけのオリジナル安全教育動画をつくります。
同社は、安全教育にこんな「もったいない」がないかと問いかけ、次のような例を挙げています。
- 市販や既製の教材は“よその現場”の話ばかりで、自社の現場の実態と合わない
- 過去の労災事例やヒヤリハット報告が、報告書のままファイルに眠っている
- 災防協・安衛協・安全大会の教材づくりが毎回大変で、ネタも尽きてきた
- 「危険の勘どころ」を若手に伝えられるベテランが減ってきた
同社は、こうした報告書の山を「その会社にしか作れない教材の“原稿”」と位置づけています。労災報告書、ヒヤリハット報告、現場写真、安全マニュアルといった社内の資料を、発生状況の再現、原因の解説、再発防止策、確認クイズで構成した動画教材に再構成します。

サービスの4つの特徴
- 再現動画:災害報告書、事故時の写真、ヒヤリハットメモなど、いま社内にある資料をもとに「発生状況」→「原因」→「再発防止策」の流れで構成
- 確認クイズ対応:動画とクイズをセットにでき、視聴後の理解度チェックまで教材として完結。クイズの結果から、翌年の安全教育の重点を見直すといった活用も可能
- 低コスト・短納期:AI技術などを活用した効率的な制作体制により、実写では再現が難しい災害の瞬間も映像化
- Web・データ納品対応:Web配信(eラーニング)、動画データ納品、DVDなど、各社の教育のやり方に合わせて納品
想定される利用シーンは、月例の安全衛生協議会・災害防止協議会、新入社員・新人教育、新規現場配属時の教育、日々の朝礼・KY(危険予知)活動などです。協議会では「今月は墜落・転落」「来月ははさまれ・巻き込まれ」とテーマを替えながら続けられ、新人教育ではeラーニングにより入社時期がばらばらでも一人ずつ受講できるとしています。配属先の現場で起こりそうな災害事例だけを選んで受講してもらう使い方や、短時間の動画を朝礼・KY活動の題材にする使い方も紹介されています。

経審の加点項目を見据えた活用も
2026年7月から、経営事項審査(経審)において「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の宣言が加点項目に加わりました。この制度では、技能者を大切にする自社独自の取り組みをアピールすることが評価の要素とされており、同社は従業員への安全衛生教育の充実がそうした取り組みの一つとして経審の点数UPにつながるとしています。なお、この取り組みの制度上の取り扱いについてCICが国土交通省へ照会したところ、「労働安全衛生に関する会社独自の取組」に該当するとの回答を受け取ったといいます。
同社によると、自社の労災事例をもとにしたオリジナル安全教育動画は、“自社の事例で、自社の社員と協力会社のために教育体制をつくっている”ことを動画という実物で示せる点で、「会社独自の取り組み」の分かりやすい実例になるとのことです。経審の点数向上を通じた公共工事の受注のしやすさに加え、元請け・発注者への安全管理体制のアピール材料としての活用も挙げています。詳細は国土交通省の公表資料を確認するよう案内しており、個別の状況に応じた相談にも応じるとしています。

制作の流れと費用、情報の取り扱い
制作は、無料相談から納品・配信開始まで次の5つのステップで進みます。
- STEP01 無料相談:「こんな資料しかないけれど動画にできる?」という段階から相談可能
- STEP02 資料の共有:災害報告書・写真・ヒヤリハットメモなどを預かる
- STEP03 構成案の提案:動画化する事例の選定と、伝えるべき再発防止策を整理して提案
- STEP04 動画制作:制作途中の中間確認を挟みながら仕上げる
- STEP05 納品・配信開始:Web配信・データ・DVDなど、希望の形で納品
社外秘情報を含む資料は、契約前にNDA(秘密保持契約)を締結したうえで預かり、契約およびNDAに基づいて管理します。資料の取り扱い方法と生成AIを利用する範囲は、事前に協議するとしています。事故の映像が残っていない場合も、事故報告書や当時の資料をもとにどのような表現が可能かを検討し、資料の内容によっては追加のヒアリングを依頼することがあるそうです。
料金は、事例数、動画の長さ、資料の状態、映像表現、確認問題の有無、納品方法などによって異なり、資料を確認したうえで個別に見積もります。複数本をまとめて依頼すると1本あたりの単価を抑えられるほか、初回の依頼向けのプランも用意されています。再現動画の品質はサンプル動画で確認でき、資料請求フォームの送信後には資料ダウンロードリンクが案内されます。
株式会社日本建設情報センターは1998年10月設立で、代表取締役は井坂誠司氏、所在地は東京都港区西新橋です。施工管理技士、特別教育、安全衛生教育など技術者系資格を中心とした国家試験対策の教育事業や、通信講座の配信・通学講座の運営、教材(映像・テキストなど)の制作・販売、建設業に特化した企業内研修、セミナー、コンサルティングを手がけています。












