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台湾・北海道・沖縄の学生が英語で起業アイデアを発表 国立台湾大学で「Student Pitch Day」開催

台湾・北海道・沖縄の学生が英語で起業アイデアを発表 国立台湾大学で「Student Pitch Day」開催

台湾と日本のスタートアップ・エコシステムをつなぐ活動を行うStartup Island TAIWANは、10月16日、国立台湾大学のキャンパス内で「Student Pitch Day」を開催しました。共催したのは、国立台湾大学国際事務処(NTU-OIA)、北海道のグローカルイノベーター人財育成プログラムであるEzofrogs、そして沖縄のRyukyufrogsです。台湾・北海道・沖縄から集まった学生たちが英語で起業アイデアを発表し、文化や市場の異なる立場から互いの構想について意見を交わしました。

Startup Island TAIWANは、日台の産業連携の機会づくりに加え、次世代の起業家・イノベーター人材の育成や教育機関同士の交流にも取り組んでいます。今回のイベントも、学生の国際交流やイノベーター教育を実践する場であると同時に、大学や人材育成機関の連携を後押しし、日台間の双方向かつ中長期的な交流へつなげるための取り組みとして位置づけられています。

10月16日、国立台湾大学沃思空間(coSPACE)にて開催されたStudent Pitch Day(撮影:奥平啓太)
10月16日、国立台湾大学沃思空間(coSPACE)にて開催されたStudent Pitch Day(撮影:奥平啓太)

身近な体験や社会課題から生まれたアイデアを英語でピッチ

登壇した学生たちは、自分自身の経験や社会課題への問題意識を出発点にしたアイデアを英語で発表しました。紹介されたテーマには、次のようなものがあります。

  • 日本の伝統文化である茶道をより身近に感じてもらうための新しい体験プラン
  • 勉強に集中できないという学生自身の課題に着目したアプリ
  • 馬ふんを活用した虫よけ商品の開発を通じて資源の再利用を目指すアイデア

台湾からは、全国大学ビジネスコンテスト(ATCC)でグランプリを獲得した学生も登壇しました。スマートフォンへの依存によって本来取り組みたいことに集中できないという課題に目を向け、NFC機能付きカードとアプリを組み合わせた解決策を披露しています。

ゲストスピーカーとして登壇したのは、北海道出身で学生時代から起業家として活動してきた山本愛優美氏です。感情のときめきを可視化するイヤリング「e-lamp.」の開発から、現在のマッチングソリューション「e-match」に至るまでの自身の起業経験を語りました。参加した学生たちは、英語でビジネスアイデアを伝える実践的な経験を積むとともに、異なる文化や市場背景を持つ参加者との意見交換を通じて、自分のアイデアを多角的に見直す機会を得ました。

大学間でのアントレプレナーシップ教育の連携も模索

今回のピッチイベントには、北海道・沖縄から4校の大学と、国立台湾大学の学生が参加しました。イベントに合わせて、北海道大学、国立台湾大学国際事務処(NTU-OIA)、Startup Island TAIWANによる面談も実施され、日台の大学間におけるアントレプレナーシップ教育、イノベーター人材の育成、国際交流などをテーマに、今後の連携の可能性について意見が交わされました。大学や人材育成機関がそれぞれの知見やリソースを持ち寄ることで、学生が早い段階から異なる市場や文化に触れ、国際的な視野を養う機会が広がることが期待されています。Startup Island TAIWANは、今回の交流を単発のイベントで終わらせず、今後の教育連携や人材交流につなげる一歩と捉えています。

地域から世界を目指すRyukyufrogs・Ezofrogsの育成モデル

今回の交流を実現させたRyukyufrogsとEzofrogsは、地域に根ざしながら世界を舞台に活躍する「グローカル型イノベータ人財育成を目指すプログラム」です。Ryukyufrogsは2008年に沖縄で始まり、主に高校生・高専生・大学生を対象に、起業家精神やグローバルな視野を育む人材育成に取り組んできました。2021年には北海道でEzofrogsが始動し、その育成モデルは地域を越えて広がっています。

参加学生は約半年間にわたり、約40回のアントレプレナーシップ関連講座や海外研修などを経験します。身近な課題を見つけ、自ら解決策を考え、地域から世界へと視野を広げる「グローカル型イノベーター人財」への成長を目指す実践的な学びです。こうした若者の挑戦を支えるうえでは、企業の協賛や個人からの支援、行政の助成制度など、さまざまな主体の協力も重要な役割を担っています。今回の台湾研修は、台湾を代表する航空会社の一つであるチャイナエアラインの協賛によって実現しました。

一方向で終わらせない、双方向・中長期の日台交流へ

今回の取り組みは、日本の学生が台湾を訪れるだけの一方向の交流ではありません。国立台湾大学国際事務処(NTU-OIA)は、台湾の学生を対象に、沖縄のスタートアップ・エコシステムを学ぶ研修ツアーを来年1月に実施する予定です。Startup Island TAIWANも日台双方のエコシステムをつなぐ立場から、この研修に向けた調整に携わっています。

Startup Island TAIWANは、日台のスタートアップ連携について、企業設立後の海外市場への展開や技術連携、クロスボーダー投資といったビジネス面の協力に加え、起業家・イノベーター人材を育てる段階から国境を越えたつながりを築くことにも意義があると考えています。今後も台湾と日本の大学・研究機関、若手人材育成機関、企業などとの連携を通じて、次世代人材の育成から始まる双方向かつ中長期的な交流を促し、日台スタートアップ・エコシステムの連携強化に貢献していくとしています。

出典:Startup Island TAIWAN