食環境データサイエンス学科の学生がカフェ店頭で販売から検証まで担う zen spaceと九州栄養福祉大学が包括連携協定


データ分析の企業と大学が北九州で手を組む
福岡県北九州市に本社を置く株式会社zen space(代表取締役:団野大樹)は、2026年10月19日(月)、学校法人東筑紫学園 九州栄養福祉大学と包括連携協定を結びました。同大学の所在地は北九州市小倉北区下到津5-1-1で、理事長兼学長は室井廣一氏です。
zen spaceは、リサーチとデータ分析を軸に、小売や食の領域で企業の意思決定を支援してきた会社です。今回の協定では、これまで培ってきた知見と事業者ネットワークを教育の場に開きます。一方の九州栄養福祉大学は、2025年4月に食物栄養学部「食環境データサイエンス学科」を開設しました。食・健康の専門知識と、AI・データサイエンスのスキルをあわせ持つ人材の育成に取り組んでいます。

第一弾は、学生がクラフトビネガードリンクを売る実践プログラム
協定に基づく最初の取り組みは、2026年10月19日に始動した実践プログラムです。食環境データサイエンス学科の学生が、奈良の老舗酢蔵であるミヅホ株式会社のクラフトビネガードリンク「saku」を仕入れます。そのうえで、株式会社KIKKAKEが小倉で運営するカフェ「TIE Coffee」の店頭で、販売からマーケティング施策、検証までを一貫して担当します。
協定の締結と同時に「売場」を動かす理由
データ分析の技術は、大学の授業やAIツールの進化によって、以前より習得しやすくなりました。しかし、そのデータがどのような売場で、どのようなお客様の行動から生まれたのかを、自分の目で確かめたことのある学生は多くありません。zen spaceは、データを正しく読む力は、売場に立ち、仕入れた商品が売れたり売れなかったりする理由を自分の言葉で考えることで育つと考えています。
そのため今回は、協定を結ぶだけで終わらせず、学生が実際の商品と売場に向き合う場を締結と同じタイミングで立ち上げました。学生が売場で向き合う問いは、次のようなものです。
- この商品は、誰に、どう伝えれば届くのか
- 売れた日と売れなかった日の違いは、どのデータを見ればわかるのか
- 次に打つ施策を、売場で集めた数字からどう決めるのか
連携の4つの柱
協定に盛り込まれた主な連携内容は、以下の4つです。
- 実践プログラムの企画・伴走:商品の仕入れから販売、マーケティング施策の立案・実行・検証までを学生が担う場を設計し、zen spaceが伴走する
- 地域の事業者との接続:生産者や、小売・飲食の現場をもつ地域の事業者と同大学をつなぎ、学生が関われる商品と売場を継続的に用意する
- リサーチ・データ分析の指導:売場で集めたデータの設計、分析、施策への反映を、実務の方法で指導する
- 職業体験・インターンシップ、講義への協力:同大学の学生の職業体験を受け入れるほか、データサイエンス・AI活用に関する教育に協力する
zen spaceは、同学科での学びを実際の商品と売場で試せる場を提供することで、互恵の精神に基づき、北九州地区の学術研究の発展、地域産業の振興、教育・人材育成に寄与していくとしています。
今後は連携する事業者と商品を拡大
同社は今後も、協定のもとで連携する事業者と商品を広げ、学生が地域の商いに継続して関われる場を増やしていく方針です。食とデータを学ぶ学生、良いものをつくる生産者、地域に根ざした売場の三者をつなぎ、それぞれに価値が生まれる産学連携のかたちを発信していくとしています。
代表取締役の団野大樹氏は、「データは、現場に立ってはじめて意味を持ちます」とコメントしています。お客様の表情を観て、売れた理由と売れなかった理由を自分の言葉で考える経験こそが、データサイエンスを学ぶ学生にとって一番の教材になるという考えです。さらに、「360年以上続く酢蔵のものづくりと、小倉で生まれたばかりの売場。その両方に学生が関わることで、学生にも、事業者にも、地域にも新しい発見が生まれることを期待しています」と述べています。
zen spaceは2025年5月に設立され、所在地は福岡県北九州市小倉北区浅野3-8-1 AIMビル6階です。マーケティングとデータサイエンスを道具に未来の意思決定を支援する事業に加え、フィジカルAIやサービスロボット領域の事業開発も手がけています。











