岐阜高専の20歳が起業した学校サイネージ「キミテラス」が正式提供開始 工業高校の教室テレビで地元企業を紹介し、11月から有料掲載へ

株式会社Rebounder(岐阜県を拠点に活動、本店:東京都文京区、代表取締役:奥村魁斗)が、学校向けサイネージ「キミテラス」の正式提供を始めました。教室や進路指導室前に置いたテレビに、先生からの連絡と企業の紹介をあわせて映し出すサービスです。2026年6月からは、岐阜県立岐南工業高等学校(電子工学科の教室3台)と岐阜県立岐阜工業高等学校(進路指導室前1台)で稼働しています。9月までの実証を経て、東海地方の企業が有料での掲載を決めました。

求人倍率4.27倍の岐阜で、生徒が知る会社は限られる
岐阜県は高卒求人が多い地域ですが、生徒が会社を調べ、選ぶために使える期間は短く区切られています。具体的な数字は次のとおりです。
- 岐阜県の高卒求人倍率は4.27倍で、求人の約5割を製造業が占める(2027年3月卒業予定者・2026年9月末時点、岐阜労働局)
- 求人票を閲覧できるのは7月1日から、応募は9月5日から。10月末までは1人1社に限られる(岐阜県「就職に関する申し合わせ」)
- 全国では、高校卒業就職者の55.4%が、調べた企業も応募した企業も1社以下だった(リクルートワークス研究所、2020年調査)
生徒が地域の企業を知る機会は、求人票と職場見学のほかには多くありません。

1つの画面に、学校の連絡と企業の紹介
画面は左右に分かれています。左側には学校の情報として、先生がパソコンやスマートフォンから入力した連絡・提出物、年間行事、天気が表示されます。右側には企業の紹介として、仕事の内容や働く人を紹介する画像が1社30秒ずつ順に流れます。企業紹介の表示には、次のようなルールが設けられています。
- 審査:同社の「広告掲載基準」で内容を審査し、学校が承認したものだけを表示。審査と掲載の責任は同社が負う
- 時期:高卒求人のルールに従い、求人が公開される7月1日より前は採用の呼びかけを載せない
- 応募:従来どおり学校を通じて行われ、同社は学校の推薦や選考には関与しない
費用面では、テレビの購入・設置・撤去は同社が負担し、運営の費用は企業の掲載料でまかないます。電源と校内ネットワークは学校の設備を使いますが、学校と生徒が掲載料や利用料を支払うことはありません。
4か月の実証を経て、11月から有料掲載がスタート
実証は2026年6月1日から9月30日まで、岐南工業高校電子工学科の3教室で行われ、企業6社の紹介が掲載されました。実証中とその後には、先生の意見をもとに入力画面を見直したほか、学校の年間行事予定表を取り込むと行事が自動で画面に表示される機能などを追加しています。
実証の後、東海地方の企業が有料での掲載を決定しました。11月から順に、岐南工業高校の教室と、両校の進路指導室前で掲載が始まります。
代表は高専専攻科に在籍する20歳、2027年4月からの導入校を募集
代表の奥村魁斗さんは、岐阜工業高等専門学校の専攻科に在籍する20歳です。岐阜大学で開かれたDXコンテスト「DigiTech Quest 2025」で最優秀賞を受けたチームの事業案をもとに、2026年2月に同社を設立しました。奥村さんは、高専で求人票に並ぶ社名を見ても、どんな仕事をしている会社か分からないまま進路を考える同級生を何人も見てきたといい、工業高校の生徒も同じだと話します。地元には生徒が知らないだけで面白い仕事をしている会社が多くあるとして、毎日目にする教室の画面でそうした会社を知るきっかけを増やしたいと述べ、先生の手間を増やさずに続けられる形で導入校を広げていく考えを示しています。
同社は現在、2027年4月からの導入を検討する学校からの相談を受け付けています。掲載を希望する企業向けの料金と流れは次のとおりで、30分のオンライン相談も予約できます。
- 掲載料(税別):進路指導室前は1校あたり年3万円、学科の教室は年20万円(1学科10社まで)
- 掲載までの流れ:申し込み、掲載画像の入稿、同社の審査と学校の承認を経て、翌月1日から12か月掲載












