アート思考の「出発点」と「現在地」を一望。リクエストが無料ページ「アート思考の現在地。」を公開

組織行動科学®の研究・教育開発を手がけるリクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)は、アート思考に関する情報をまとめたページ「アート思考の現在地。」を、同社の「知と実践」で無料公開しました。アート思考を学びたい人や、教育・仕事に取り入れたい人に向けたものです。同社の研究・教育開発は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤としています。
このページでは、国内外の主要文献と実践をたどりながら、異なる考え方やその背景、現在の研究を一つの場所で読み比べられます。2026年9月3日に公開された基礎資料(全26ページ)を起点に、その後も研究と原典の確認を重ね、内容を更新していく場へと広げたものです。基礎資料はPDFでも読めます。

同じ「アート思考」でも、目的と方法は異なる
作品を見て他者と語り合う、自分で手を動かしてつくり問い直す、まだ形になっていない構想を育てる。アートに関わる活動といっても、何のために取り入れるかによって、方法も確かめるべき変化も変わってきます。ページでは原典を比較し、全体を次の5つの文脈から見渡せるよう整理しています。
- 美術教育・鑑賞:観察や表現、他者との対話を通じて、ものの見方や考え方を育てる
- 組織・リーダーシップ開発:芸術を用いた体験から、自分・他者・組織を捉え直す
- 創造とビジネスの両立:時間や予算の制約のなかに、不確かな構想を育てる余地をつくる
- 起業・経営教育:制作・批評・展示を通して、既存の前提や常識を問い直す
- 学校教育・学習環境:芸術や創造性を手がかりに、授業のつくり方を考える
イラストや図解で活動の違いをつかんだうえで、関心のある文脈の説明や出典へ進める構成です。なお、この5区分は原典を読むための同社による整理で、複数の文脈にまたがる実践も紹介されています。

19項目の歴史と7本の研究で、これまでといまをつなぐ
1998〜2026年の歴史の見取り図
歴史の見取り図には、1998〜2026年の19項目が掲載されています。国内と海外を並べて示し、美術館での鑑賞教育、芸術と組織の関わり、創造を支える考え方、日本の書籍や教育実践、近年の研究へとたどれるようになっています。
たとえば、Amy Whitakerが論じる創造とビジネスの関係、BureauとTectinによる制作を通じた実践、AcasoとMegíasによる教育の提案では、同じArt Thinkingという名称でも中心となる問いが異なります。日本でも、美意識と経営判断、自分の関心からの探究、鑑賞や制作など、複数の入口から広がっていることが示されています。
現在の研究は「何が分かったか」まで記載
現在の研究としては7本を掲載。アート思考を直接扱う研究と、芸術を用いた学習やリーダーシップ開発などの関連研究とを分け、誰を対象に何を調べ、どこまで分かったのかを記しています。著者の提案、現場の実践、研究で確認された変化を読み分けながら、原典へ進めるつくりです。

研修や授業を選ぶ前の「照らし合わせ」に
ページでは、新しい事業の構想を育てる研修を企画する場面を具体例として挙げています。まず、異なる見方に触れたいのか、事業の前提そのものを問い直したいのかを確かめる。次に文脈の比較から関係する方法を探し、歴史と研究を読んで活動内容と確認されている変化を見る。そのうえで、自分たちの仕事で何を試すかを決める、という流れです。実践後には、参加者の感想に加えて、誰のどんな必要に気づいたか、構想や問いがどう変わったか、次に何を試そうとしているかを確かめ、既存の仕事を改善する視点と、これまで想定していなかった価値を探る視点の両方へつなげるとしています。
内容は毎月28日に国内外の研究・公式資料を確認し、必要に応じて文献の追加や説明の見直し、更新履歴への反映を行う方針です。ページには確認日と出典が示されます。2026年10月29日時点では、日本語・英語の公開論文・要旨と、著者・美術館・大学・出版社の公式資料を中心に整理しており、日本・北米・欧州の主要文献と実践を起点に、確認できた原典に応じて内容を補っていくとしています。
- 公開ページ:アート思考の現在地。
- 掲載内容:5つの文脈/19項目の歴史/7本の研究(2026年10月29日時点)
- 利用料:無料
- 基礎資料:2026年9月3日公開・全26ページ(PDF)
出典:組織行動科学®︎












