「行けば何とかなるよ」は逆効果だった?小中学生の行き渋りを経験した保護者100人が振り返る声かけ

株式会社DeltaX(本社:東京都千代田区、代表:黒岩 剛史)が運営する塾選びサービス『塾選』は、「小中学生の行き渋り」に関する調査の概要を公表しました。調査は塾選ジャーナルが実施したもので、対象は子どもの不登校や行き渋りを経験したことのある小中学生の保護者100人です。子どもが「学校に行きたくない」と言ったときにどんな言葉をかけたのか、何がよく、何が逆効果だったのかを尋ねています。あわせて、登校・欠席の判断で迷ったこと、学校への相談で助かったこと、その後の登校状況も聞いています。

「休ませたら、もっと行けなくなるのでは」揺れる保護者の判断
登校させるか休ませるかを決める際に迷った点を聞いたところ、回答の上位は次のとおりでした。
- 一度休ませると、その後さらに行きづらくならないか:64%
- 本人が「行きたくない」と言ったら休ませるべきか:62%
- 無理に行かせることで状態が悪化しないか:57%
寄せられた声には、毎朝「行かせるか、休ませるか」の判断に迷い続けたことが一番つらかったという福岡県の中1女子の保護者や、出席日数や成績が進路・受験にどう響くのか分からず、将来への漠然とした不安が大きかったという兵庫県の中3男子の保護者のものがありました。当時「もっと早く知っておきたかったこと」としては、「子どもへの声のかけ方」が53%で最多となり、「学校に行かせるか休ませるかを考える際の判断材料」が49%、「子どもへの接し方」が44%で続いています。

よかった言葉は「休んでもいいよ」「今日はどうしたい?」
子どもが行き渋ったときの対応として最も多かったのは「子どもの話を聞いた」で82%。「学校を休ませた」が56%、「担任の先生に相談した」が54%と、いずれも過半数にのぼりました。
保護者が「よかった」と振り返る声かけに共通していたのは、登校するよう説得するのではなく、子どもの気持ちや希望を尊重しようとする姿勢です。神奈川県の小1男子の保護者は、無理に行かせる言葉をかけずに「休んでもいいよ」と伝えたところ、かえって子どもが「行ってくる!」と出かけることが多かったと答えています。千葉県の小5女子の保護者は、朝その場で結論を急がずに「今日はどうしたい?」と聞き、遅れて行く、午前中だけ行く、今日は休むといった形で「行くか休むか」の二択にしないようにしたことで、親子とも少し楽になったと振り返りました。理由を無理に聞き出さず、子どもが話してくれるのを待つことを大切にしていた保護者もいました。
逆効果だったのは「行けば何とかなるよ」「一日だけでも行こう」
一方で、励ますつもりで登校を促した言葉が、結果的に子どものプレッシャーになったという経験も集まりました。静岡県の中2男子の保護者は、「とにかく一日だけでも行こう」と何度も声をかけたものの、玄関で動けなくなった姿を見て無理をさせても逆効果だと感じ、休ませて話を聞くようにしてから少しずつ落ち着いたと話しています。兵庫県の中2男子の保護者も、無理に「行きなさい」と背中を押したり学校まで付き添ったりした日は本人の焦りや疲労が倍増した一方、思い切って休ませて家で話を聞いた日は心が落ち着いた様子だったと答えました。塾選ジャーナルは、特定の言葉がすべての子どもにとって「よい」「悪い」とは断定できないとしたうえで、今回のアンケートでは登校を促す言葉がプレッシャーになったという声が目立ったとしています。

学校への相談で見えた「二択」以外の選択肢
学校に相談した保護者は68%でした。学校から受けた対応は「保護者面談してもらった」が64%で最も多く、「子ども本人と話してもらった」が55%で続きます。さらに「遅刻・早退・短時間登校などを認めてもらった」が38%、「保健室・別室登校を提案された」が33%と、通常どおりの登校以外の選択肢を学校から示されたり認められたりした家庭もありました。
学校の対応については「とても助かった」が29.2%、「やや助かった」が55.4%で、合計は約85%です。助けになった点としては、短時間登校や別室登校といった選択肢の提案や、学校生活での負担を軽くするための配慮が挙がりました。愛知県の中2女子の保護者は、別室で少し過ごしてから教室に戻るという選択肢を示されたことで、本人が「最初から最後まで教室にいなければいけない」と考えなくなったと答え、もう少し早い段階で学校から具体的な選択肢を教えてもらえたら親子で悩む時間を減らせたとも振り返っています。東京都の小3男子の保護者は、保健室の先生から「まずは午前中だけ保健室に来てみない?」と本人に負担のないハードルを提案してもらえたことに感謝を寄せました。

行き渋りの後、9割が学校に通うように
行き渋りが始まってから最も欠席が多かった時期の頻度は「週に2~3日」が33%で最多、「週に1度」が23%で続きました。行き渋りがあっても「休んでいない」と答えた家庭も18%あり、欠席の頻度は家庭によってさまざまです。その後の子どもの様子は「登校を渋らなくなった」が43%、「登校を渋るが、学校には行っている」が47%で、合計90%でした。学校に行くようになったきっかけとしては「子どもが自分の気持ちを話せるようになった」が44%で最も多く、「時間が経つなかで変化した」が36%、「友人関係が変化・改善した」が28%と続いています。
これから同じ状況に向き合う家庭へのメッセージとしては、学校に行く以外にも方法があると知って気持ちが少し楽になったという声や、学校を休むのは悪いことではなくエネルギーを蓄えるための期間だと割り切ってほしいという声が寄せられました。塾選ジャーナルは、学校への相談に加えて、職場に事情を伝えて働き方を調整しやすくしたり、家族や身近な人に協力を求めたりすることも、負担を軽くする方法の一つとして挙げています。
調査概要
- 調査対象:子どもの不登校や行き渋りを経験したことのある小中学生の保護者100名
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットを使用した任意回答
- 調査レポート名:「子どもの不登校または行き渋りの経験」に関する調査
出典:株式会社DeltaX












