武蔵野美術大学と神山まるごと高専が連携協定を締結 アート・デザインとテクノロジーを横断する学びへ

武蔵野美術大学(東京都小平市、学長:樺山祐和)と、学校法人神山学園が設置する神山まるごと高等専門学校(徳島県名西郡神山町、校長:五十棲浩二)は、2026年10月28日付で「連携に関する協定」を結んだ。神山まるごと高専が美術系大学と組織的な連携協定を締結するのは、今回が初めての取り組みとなる。
この協定のもと、両校は「アート・デザイン」と「テクノロジー」を横断する教育プログラムの共同実施、教職員・学生の交流、進学接続に関する連携などを進める。目指すのは、社会課題を解決し、新たな価値を創造できる人材の育成だ。

「テクノロジー×デザイン×起業家精神」と「アート・デザインによる社会価値創造」
神山まるごと高専は、2023年4月に徳島県神山町で開校した5年制の私立高等専門学校。「モノをつくる力で、コトを起こす人」の育成を教育理念に掲げ、テクノロジー・デザイン・起業家精神を融合した独自のカリキュラムを展開している。企業や地域との実践的なプロジェクトを教育の中心に据え、デジタル技術と創造性を活用した課題解決型教育を推進。全国から多様な学生が集まる新しいタイプの高等教育機関として、その教育カリキュラムや学校運営は広く注目を集めている。
一方の武蔵野美術大学は「アート・デザインによる社会価値創造」を推進している。同大学によると、神山まるごと高専の人材育成は、大学が進める産官学連携、スタートアップ創出支援、社会実装型教育との親和性が高く、市ヶ谷キャンパスにおける共創拠点形成の考え方とも共鳴するという。また同大学は、学生や教職員の交流、共同プロジェクトなどを通じて、双方の教育資源を活用した新たな学びの創出が期待されるとしている。両校は今後、互いの教育・研究の特色を生かした連携の可能性を検討していく。
神山町で積み重ねた地域実践が下地に
武蔵野美術大学はかつて、芸術文化学科を中心に神山町をフィールドとし、地域住民と連携した造形ワークショップや地域実践型の教育活動を展開してきた。今回の連携は、そこで培われた地域との信頼関係や教育実践の蓄積を基盤に、さらに発展させるものと位置づけられている。
同大学はこれまでも、熊本県立熊本高等学校との高大連携をはじめ、高校生を対象とした教育プログラムや探究活動支援を通じて、美術・デザインの学びに触れる機会を提供してきた。今後も教育研究活動との親和性が高い高校・高専との連携を進め、その学びが社会課題の解決や新たな価値の創造につながる機会を広げていく方針だ。

協定に盛り込まれた連携事項
協定では、大学と高専が連携・協力する事項として、次の内容が定められている。
- アート・デザインおよびテクノロジーをテーマとしたプロジェクト型学習の共同実施
- 教育プログラム・カリキュラムに関する定期的な情報交換と教職員交流
- 大学教員による、高専の学生を対象とした特別講義の実施
- 高専の学生を対象とした大学体験プログラムの実施
- その他、大学と高専が協議のうえ書面で合意した事項

両校トップが語る協定への思い
武蔵野美術大学の樺山祐和学長は、社会の変化が加速するなかで、テクノロジーと創造性を横断的に活用して新たな価値を生み出せる人材への期待が高まっていると指摘。造形教育を基盤に社会実装やスタートアップ創出支援などに取り組んできた同大学にとって、神山まるごと高専の教育理念は目指す方向性と深く響き合うものだとし、双方の強みを生かして創造的人材の育成と新たな価値創出につなげたいとコメントした。
神山まるごと高専の五十棲浩二校長は、連携を大変嬉しく思うと述べたうえで、同校の「テクノロジー・デザイン・起業家精神」を軸とする学びと、武蔵野美術大学の豊かな表現や創造の知見が出会うことで、両校の学生の視野と挑戦の可能性が広がることに期待を示した。互いの強みを生かし、社会に新たな価値を生み出す学びをともにつくっていきたいとしている。
出典:武蔵野美術大学












