筑紫女学園大学が女性向け学び直しスクール「WE School」を開設 Warisが監修し、生成AIとキャリア形成を同時に学ぶ

福岡県太宰府市の筑紫女学園大学(学長:南博文)は、2026年度から女性のためのリカレント(学び直し)スクール「WE School(ウィー・スクール)」を開設します。このスクールの「コアプログラム」には、女性のキャリア課題の解決に取り組む人材サービス企業の株式会社Waris(東京都港区、共同代表:米倉史夏、田中美和、河京子)が、キャリア支援・監修として参画します。コアプログラムは2026年11月に開講します。対象は就業経験のある女性で、キャリア形成と生成AIの実践的な活用をあわせて学べる内容です。

地方の女性人口流出と、学び直しの機会の差
総務省「住民基本台帳人口移動報告」(2025年)によると、女性が他の都道府県へ転出する移動率は、20〜24歳が8.57%で全年齢層の中で最も高くなっています。次いで25〜29歳が7.62%、30〜34歳が4.36%でした。また、人口戦略会議が2024年に公表した分析では、出産・子育て世代の中心となる20〜39歳の女性人口が減ることで、将来的に消滅の可能性があるとされた自治体が全国で744に上るとされています。
こうした人口の動きの背景には、進学や就職をきっかけに都市部へ移った女性が、キャリアを築く途中で地元へ戻る決め手を持てないという構造がある、との指摘もあります。地方で働く女性にとって、キャリアを体系的に見つめ直したり、実務に直結する生成AIスキルを学んだりする機会が都市部より限られてきたことも、その一因と考えられています。

「WE School」が目指すもの
「WE School」は、女子大学として100年を超える歴史を持つ筑紫女学園大学が、地域で働く女性に向けて新たに立ち上げるリカレント教育プログラムです。在学生や卒業生に限らず、地域の社会人女性を広く対象としています。名称の「WE」には、Women’s Empowermentという意味と、「わたしたち」が「わたしたち」でいるための場所という思いが込められています。AIやデータサイエンス、イノベーションといった言葉をただ追いかけるのではなく、実際に手を動かしながら、情報技術との付き合い方を仲間と学び合うことを掲げています。スクールが提供する価値は次の3つです。
- キャリアオーナーシップの醸成:等身大の自分を認識し、自己価値を見つけ、スキルへの自信を取り戻すことで、自分のキャリアを自分で動かす感覚を育てる
- 実践的なAIスキル/ソフトサイエンス:実務ですぐに使える生成AIを、手を動かして身につける
- 学び続ける仲間と居場所の形成:同じ悩みを持つ仲間とともに学び、成長し続けられる場をつくる
ソフトサイエンスとは、人文知に根ざした感性とAI・デジタル技術をつなぎ、自分らしく生きられる未来社会の創造を目指す、筑紫女学園大学独自の学問分野です。WE School代表を務める筑紫女学園大学現代社会学部教授の安恒万記氏は、女性学研究室が女性のエンパワーメントに必要なものを考え続けてきた中で見出した答えの一つがシスターフッド(連帯)だと述べています。そのうえで、WE Schoolは「正解」を教える学校ではなく、参加者それぞれの経験や問い、言葉を学びの資源として、ともに考え学び合う場だと説明しています。初年度は小さな実験的なスタートとしながらも、「わたしたち」が安心して「わたしたち」でいられる居場所を福岡に根づかせていきたい、との考えを示しています。

約3か月のコアプログラム、受講料と申し込み方法
「WE School コアプログラム」は、キャリアオーナーシップと生成AI活用を「両輪」として学び、“AI時代を自分らしく生きる力”を養う約3か月のプログラムです。生成AIを活かすには、それを使う自分自身の軸が大切だという考え方に基づき、AIを活用する力と、自分を信頼して未来を選ぶ力を同時に育てます。仲間との対話、実践、内省を通じて自分の軸を育てる点が特徴で、一方的に知識を詰め込む研修とは異なるアプローチをとっています。主な開催概要は以下の通りです。
- 開催期間:2026年11月30日(月)〜2027年2月13日(土)、ライブ講座 全7回+Eラーニング
- 内容:キックオフ(1回)、キャリアワークショップ(3回)、生成AIワークショップ(3回)、Eラーニング「AIトレーニング基礎編・応用編」(全16講座・約27時間、自宅学習)。最終回の終了後には懇親会を開催
- 形式:ハイブリッド(対面+オンライン+Eラーニング)
- 会場:対面は筑紫女学園中学校・高等学校内(福岡市中央区)、オンラインは自宅など
- 対象:就業経験のある女性。企業のリーダー職・リーダー候補のほか、求職中・育休中の方も歓迎(法人・個人いずれの申し込みも可)
- 受講料:110,000円(税込/1名、2026年度トライアル価格)
- 定員:20名
- 申込方法:個人は公式サイトの申込みフォームから、法人は所定の申込書をWE School事務局へ送付
- 申込締切:2026年11月15日
- 主催:筑紫女学園大学 WE School事務局/キャリア支援・監修:株式会社Waris/生成AI講座:デジタルハリウッド株式会社
プログラムが想定しているのは、これまでの経験をもとに自分のキャリアを自分で描きたい方、AI時代の変化の中で自分らしいリーダーシップを育てたい方、生成AIを仕事に活かしてキャリアの可能性を広げたい方(予備知識は不要)です。このほか、セルフマネジメントやセルフケアを土台に持続可能なキャリアを築きたい方や、同じ問いを持つ仲間や居場所を得ながら学び直したい方も対象としています。
Warisが培ってきたリスキリング支援の知見を活用
Warisはこれまで、仕事に直結する学び直しを支援する「Warisリスキリング」を通じて、個人のリスキリングと企業の人材採用・育成を支援してきました。過去20回以上開催してきたプログラムには累計1,000名以上が参加しており、AI関連講座も複数開催しています。今回はこうした知見を活かして、コアプログラムのキャリア支援・監修を担当します。同社はビジネス系フリーランス女性と企業をつなぐ「Warisプロフェッショナル」を主軸に、「Waris転職」「Warisエグゼクティブ」「Waris AIプロ」なども展開しており、登録者数は約30,000名、顧客企業は約2,900社(2025年3月末時点)です。2023年6月30日からはベネッセコーポレーショングループの一員となっています。
Waris共同代表の河京子氏は、福岡に暮らして10年になる中で、地元で活躍する女性たちと接し、キャリアを見つめ直したり新しいスキルを体系的に学んだりする機会がまだ限られていると感じてきたと話します。そのうえで、筑紫女学園大学とともに生成AIとキャリアの両方を実践的に学べる場を福岡につくれたことを喜び、地方にいながら自分らしいリーダーシップを育てる女性が一人でも多く生まれるきっかけになればとコメントしています。なお、1907年創立の筑紫女学園を母体とする筑紫女学園大学は、「自律・和平・感恩」を建学の精神に掲げ、2019年にはダイバーシティ推進宣言を発信しています。2027年4月には人文科学部の開設を予定しています。
出典:Waris












