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「日本版DBS」施行を前に eboardが長野県の認証フリースクール・居場所等に向け、こども性暴力防止法とセーフガーディングの研修を実施

「日本版DBS」施行を前に eboardが長野県の認証フリースクール・居場所等に向け、こども性暴力防止法とセーフガーディングの研修を実施

NPO法人eboardは、長野県の「信州型フリースクール認証制度」で認証を受けたフリースクールや居場所などに向けた研修の一環として、「こども性暴力防止法(いわゆる「日本版DBS」)」と「こどものセーフガーディング」をテーマにした対面研修を行いました。同法が12月に始まるのを前に、2026年度の対面研修として実施したものです。eboardは2024年度から長野県の委託を受け、認証を得た施設に対してオンラインと対面の両方で研修プログラムを提供しています。

△文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」よりNPO法人eboardが作成
△文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」よりNPO法人eboardが作成

不登校の増加と、民間施設に求められる支え

文部科学省によると、2024年度の小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人でした。12年連続の増加で、過去最多となっています。さらに、このうち「3人に1人以上」が学校の内外で専門的な支援につながっていないことが、大きな問題になっています。

公的な支援施設を増やすことに限りがある一方で、フリースクールや居場所などの民間施設は数を増やしています。ただし、小規模な団体の持続性や質の保障といった課題もあり、不登校のこどもたちを支える民間団体への支援が求められています。

こうした中、長野県は2024年4月に「信州型フリースクール認証制度」を創設しました。一定の基準を満たす県内のフリースクールなどの民間施設を認証する仕組みで、2026年8月時点で52か所が認証されています。県は運営費の補助に加え、研修の実施や情報発信、交流・連携の促進にも取り組んでいます。

△長野県「信州型フリースクール認証制度」の仕組み
△長野県「信州型フリースクール認証制度」の仕組み

12月25日施行の「こども性暴力防止法」とは

「こども性暴力防止法」は2026年12月25日に施行されます。対象となる事業者には、こどもへの性暴力を防ぐための安全管理、従事者への研修、特定性犯罪前科の有無の確認(日本版DBS:Disclosure and Barring Service)、過去に性犯罪を犯していた場合などにこどもと接する業務に就かせないことなどが求められます。

法の施行をきっかけに、フリースクールや居場所でもこどもを守る体制づくりの重要性が一段と高まっています。日常的にこどもと直接関わり、さまざまな活動を支える現場では、性暴力の防止にとどまらず、あらゆる危害からこどもを守る多角的な視点が必要とされます。そこで今回の研修では、同法の意義を踏まえて理解を深めるとともに、子どもの権利を侵害しうる幅広いリスクを想定した、予防的かつ組織的な枠組みである「セーフガーディング」も取り上げることになりました。

△認定NPO法人ACEによる研修の様子
△認定NPO法人ACEによる研修の様子

8月に県内2カ所で開いた2つの研修

制度の概要から手続きまで学ぶ「こども性暴力防止法」研修

研修は8月に長野県内の2カ所で行われました。8月6日の回では、「こども性暴力防止法」の制度概要や対象、申請・手続きなどを扱いました。12月の施行に向け、フリースクールなどでもこどもの安全を守るために求められる取り組みについて理解を深める内容です。

ケースワークで対応を考える「こどものセーフガーディング」研修

8月28日の回では、認定NPO法人ACEから講師を招きました。セーフガーディングとは、こどもをあらゆる危害から守り、こどもが安全で、尊重され、自分らしく参加できる環境をつくるための組織の取り組みを指します。研修では、こどもへの暴力や虐待などを防ぐための日々の関わり方や組織としての仕組みを学んだうえで、実際に起こり得る場面を題材にしたケースワークに取り組み、こどもの安全を守るための対応を考えました。

研修事業では、11月・12月にも長野県内で同様の研修を行う予定です。

eboardは、長野県のような地方では地域に1つだけの団体がこどもたちを支えているケースも多いとし、補助金だけでなく研修や交流の機会を通じて、さまざまな人が関わりながら制度や環境を「共に育てていく制度」が必要だと考えています。今後は、こども性暴力防止法の施行にあたって小規模な団体でも同法の認定を受けられるよう支援を広げるとともに、より現場での実践的な枠組みであるセーフガーディングの理念の浸透を、多くの皆様と協力しながら進めていくとしています。

出典:NPO法人eboard