「知と実践」に新しい学習機能。三つの仕事場面で見方を比べ、次に確かめる問いを確認メモにまとめる

リクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)は2026年10月30日、研究・実践ライブラリ「知と実践」に新しい学習機能を追加しました。同社は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織行動科学®の研究・教育開発を行っています。今回の機能では、仕事の場面で複数の見方を比べ、自分の仕事で確かめる問いを整理できます。
今回の拡充では、研究や実践資料を探して読む利用に加えて、選択型の体験を通じて次に試すことと必要な条件を確認メモとして持ち帰れるよう、学習支援を広げました。機能は「知と実践」内の「仕事の見方を広げる。」で提供され、無料・登録不要で利用できます。

選択肢を選びながら、三つの仕事場面を体験
対象は、管理職・育成担当者、営業、商品・サービスの企画や開発に携わる方などです。利用者は「人に仕事を任せる」「相手に提案する」「新しい価値を探す」の三つの場面から気になるものを選び、「まず確かめたいこと」「別の見方と新しい事実」「次に試すこと」の順に進みます。考えを文章にまとめる前の段階でも、選択肢を選ぶところから始められます。
- 人に仕事を任せる:後輩の手が止まった場面で、手順、判断材料、任せる範囲を見比べます。そのうえで、納期や権限に関する新しい事実を受けて、次に用意する支援を考えます。
- 相手に提案する:店舗への定期配送の提案を、受け取り、保管、補充といった相手側の仕事から見直します。開店前の人手や置き場所を確かめ、小さく試せる提案を考えます。
- 新しい価値を探す:書類用のトレーに仕切りを付けて修理部品を置いている使い方に出会う場面です。分類のしやすさに加え、途中の仕事を残して再開する必要にも目を向け、次に観察・試作することを考えます。
体験の最後には、自分の仕事で使う問い・次に試すこと・用意する条件・その後に見ることを確認メモとして整理できます。メモはコピー、ブラウザー内への保存、印刷・PDF保存に対応しており、試した後の振り返りにも戻れます。
このページでは、考え方を「何を大切にし、どの事実に注目し、どう判断し、結果から何を見直すか」という物事の捉え方として扱っています。「目的・注目・捉え方・行動・反応」のつながりを図解し、得られた反応から目的や見るところを確かめ直す過程も示しました。あわせて、知識、時間、権限、道具、周囲の支援もこの過程を支える要素として位置づけています。本人の考え方と、仕事を進められる条件を一緒に確かめられる構成です。

七つの研究を、比較と結果が見える図解で読む
参照できる研究は、「何を大切に、何を見るか」「判断を、どう確かめるか」「経験を、次の場面へ」の三つのまとまりに分かれています。各研究では、対象・比較したこと・結果・仕事で使うなら・適用するときの確認点が示されており、そこから詳しい方法と原典にも進めます。
- 仕事の意義|Grant(2008):大学の寄付募集に携わる人を対象に、奨学金の受益者への貢献を伝える文章などを比較した実験です。
- 注意と学習|Leongほか(2017):顔・場所・道具を組み合わせた選択課題を用い、目を向ける情報と、報酬から学ぶ過程の関係を調べた研究です。
- 問題の捉え方|Chiほか(1981):物理の問題を分類する課題で、熟達者と初学者がどの特徴を手がかりにするかを比較しました。
- 表し方と判断|Tversky・Kahneman(1981):同じ結果を「助かる人数」と「亡くなる人数」で示した仮想課題です。確実な案を選んだ割合は、別々の参加者群で72%と22%でした。
- 相手の理解|Eyalほか(2018):恋人・夫婦の意見を予測する実験で、想像する条件と会話で確かめる条件などを比較しました。会話で聞いた項目では、予測が改善しました。
- 経験の応用|Gick・Holyoak(1983):二つの話の共通点を考えた後に、別の問題へ解法を応用する実験です。二つとも解法の構造が似た話を読む条件と、一つだけ似た話を読む条件を比較しました。
- 比較し、見直す実践|Holmesほか(2015):大学の物理実験授業に、測定結果やモデルを比較して実験を改善する支援を導入した研究です。
研究の結果と仕事への提案を分けて記載
研究の対象は、寄付募集の仕事、実験室での課題、恋人・夫婦の会話、大学の授業などで異なります。ページでは、原典で報告された結果を確認したうえで、同社が仕事への展開として提案する問いを分けて記載しています。たとえば、熟達者と初学者の比較には知識や経験の違いが含まれること、授業の研究は前年度の受講者との比較であることといった条件も示しています。読者が自分の職場で使う際に、どこが似ていて、何を改めて確かめる必要があるかを考えられる構成です。
なお、「目的・注目・捉え方・行動・反応」のつながりと三つの仕事場面は、これらの研究を手がかりにした同社の実践上の整理です。ページ全体の利用効果を検証した結果としては扱っていないとしています。

既存の「実践室」への導線も整備
今回の拡充にあわせて、体験から自分の仕事の見直しや教え方の検討へ進めるよう、既存の「仕事を見直す実践室」と「仕事を教える実践室」への参照導線も整えました。新たな情報を得て見方を比べる学習と、職場で次に確かめることを決める実践をつなぐ設計です。
リクエスト株式会社は、8つの研究機関を通じて、人材育成、役割転換、営業・顧客接点の改善、組織運営、知見継承、AI活用などの仕事を研究しています。「成果につながる方法を、本人が使える仕事へ。」を軸に、研究と実践で得た知を公開資料や実践の場として届けています。
出典:組織行動科学®︎












