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スライド発表は禁止。博報堂の社内研修「哲学ゼミ」が一冊に 谷川嘉浩氏『迷子になった「社会人」のための哲学の時間』

株式会社博報堂の人材開発室と博報堂ケトルが、哲学者・谷川嘉浩氏と制作した新刊『迷子になった「社会人」のための哲学の時間』が出版されました。発行はKADOKAWA、発売日は2026年10月21日です。
社員が8か月間向き合った「答えのない問い」
本書は、博報堂が2025年度に実施した社内研修「哲学ゼミ」での対話を、読者が追体験できるかたちでまとめたものです。スキルや知識だけでは対応しきれない時代に、自分自身や仲間とともに問い、考え、判断する力をどう育てていくか。ゼミでは、谷川氏と社員が「答えのない問い」について8か月間にわたって考え続けました。
取り上げたテーマは、仕事と私生活の両方に関わる「言葉」「家」「幸福」「時間」の4つです。それぞれのテーマについて、講義と白熱した対話が収録されています。
「きれいなオチ」を目指さない対話
このゼミの特徴は、ビジネスの現場で求められがちな「きれいなオチ(結論)」にたどり着くための手段としての「スライド発表」を、あえて禁止した点にあります。その場でうまく話すことや体裁を整えることではなく、たどたどしくても言葉を使い尽くすことに力を注ぎました。
参加した社員たちは、働くことや暮らすことの中で誰もが抱く違和感や迷いについて、自らの経験を持ち寄りながら率直な対話を重ねています。
即座の判断やわかりやすい正解が求められる現代に、あえて立ち止まって未知の問いと向き合う「哲学の時間」。複雑な日常を生きる社会人が、自分のペースで立ち止まり、迷いながら「別解」を探るためのヒントとなる一冊と位置づけられています。
4部構成と巻末対談の中身
本書は4つのテーマに沿った4部構成で、各部に対話篇とコラムが収められています。目次は次のとおりです。
- はじめに
- 第1部 言葉:対話篇「何でも『言語化』はよいこと?」/COLUMN「哲学のガイドとして注意した三つのこと」
- 第2部 家:対話篇「居心地いい場所、どう作る?」/COLUMN「迷いの哲学、あるいはC. S. パースの『疑い』について」
- 第3部 幸福:対話篇「私たちの『幸せ』はどこに?」/COLUMN「実存哲学の復権」
- 第4部 時間:対話篇「『自分の時間』があればいいのか?」/COLUMN「もう少し哲学を学んでみたくなったら」
- 巻末対談――谷川嘉浩×嶋浩一郎
書籍情報
- 書名:迷子になった「社会人」のための哲学の時間
- 著者:谷川 嘉浩
- 監著:博報堂人材開発室、博報堂ケトル
- 仕様:四六判 378ページ
- 価格:2,200円(税込)
- 発行:KADOKAWA
- 発売日:2026年10月21日
出典:博報堂












